拓和は水のことが知りたい。その理由は、私たちはこれからも、この美しい地球に暮らし続けたいからです。
現在、地球規模で起きている社会問題として、人口爆発に伴うエネルギー不足、食料不足、水や鉱物などの資源不足に伴う資源の奪い合いがあります。
「20世紀の戦争が石油をめぐって戦われたとすれば、21世紀は水をめぐる争いの世紀になるだろう」
(世界銀行元副総裁 イスマイル・セラゲルディン氏)
気候変動に伴う地球規模での干ばつも相まって、世界各地では、この言葉のとおり「水をめぐる争い」が絶えない危機的状況が慢性化しています。
拓和は「世界中で水が足りない」という危機的状況の解決に貢献するソリューションを世界に向けて提供していきます。
拓和は「水を知り、利他的な人と水の関係への回帰を実現する」を理念として掲げ、社会課題の解決への貢献を重ねて、成長してきました。この「社会課題の解決」への思いは創業以来、不変のものです。
豊かな水があれば、争いごとの無い公平な社会が生まれ、そこで暮らす人々一人ひとりの心に余裕が生まれ、自然と人権が尊重され、多様な人々がお互いに認め合い、活躍できる社会、安心して生活できる社会が生まれ、持続可能な世界が誕生します。
拓和は、この好循環の実現のために、「水を知り、水と共生する」の理念のもと、持続可能な社会への貢献による価値創出、責任ある事業活動、従業員の活躍の促進へ取り組んでいきます。
創業以来の思いを引き継ぎ、社会課題解決の担い手として、積極的に世の中に貢献し続けていくことが、当社の使命です。
拓和は水を知り、水から得た知見を基に開発した製品や創造したシステムを社会に実装することで、地球環境を保全し、社会問題を解決し、社会に望ましい成果を還元し、自らを適切に機能させ、最大限のパフォーマンスを発揮させ続けることで、最終的に人々が安心して生活を営むことのできるよう常に水を循環させ、水と共生する社会すなわち持続可能な世界を創ります。
四大文明が大河の周辺で生まれたように、水があるから人々の暮らしの原点である衣食住が成り立ち、安定します。安定した生活が続いてゆくと、やがて文明が生まれ文化が栄えます。
科学的アプローチから合理的に「万物の根源は水」だと唱えたギリシア哲学者ターレスの説は理に適っていると考えます。
森羅万象、万物の豊かさの根源は「水」です。水が無くては人類の暮らす世界およびその生活はあり得ず、人類の発展は水のある環境が整っていてこそ成立しています。だから物理的な水が無くならないように、まず拓和は水を守るため、環境を守ります。
人々の暮らす共同体は規模を問わず社会であり、社会を創るのは水です。人々の暮らしには当然水が不可欠です。ですから社会で何か問題が起これば、これを解決しなくては水が社会から無くなり、社会そのものが消滅してしまいます。では社会問題を解決する主体は何か。社会における人間の活動母体のひとつは企業です。企業も水が無くては、いくら壮大な目標を掲げていても、企業としての活動を続けていくことができず、当然目標に取り組むこともできません。産業革命を思い出してください。つまり、社会を支える企業活動の根源も水なのです。
だからこそ、企業は自らを生き永らえさせるために、社会的価値のある活動を続け、社会問題を解決し、自らが存在し得る基盤である社会を維持し、発展させることに努めるのです。拓和は社会の発展や人々の生活を豊かにすることに専念し、貢献することで、自らを成長させ、その存在を維持します。
企業が世の中で存在意義を認められるためには、自ら発信する指標や評価を自社だけで定めたり判断するような独善的な姿勢・態度であってはならず、謙虚かつ積極的に、社外・第三者の意見を取り込まなければいけません。
「自分だけ良ければよい」「他人のことなどどうでもよい」という利己的な考え方を良しとしない拓和では、利他的な考え方が根底にあります。当社が持続的可能な世界の創造を目指すにあたっては、鍵となる重要な観点である「利他の心」をもって環境・社会問題に取り組んでいるのか、その執行状況を社内外の取締役で構成される取締役会が多様な視点で監督し、意思決定プロセスに関わっています。
当社は、「持続可能な世界を創造する」という目標を掲げ、ESGという観点を中心に据えた経営に舵を切りました。これに伴い、主にマテリアリティ等への取り組みを強化するため、代表取締役社長を委員長とする「ESG委員会」を2024年に設置しました。
本委員会は、拓和のESG経営の基本方針を定め、事業計画および経営方針に対するギャップの検証と次なるアクション、マテリアリティおよびその他の社会課題の解決に向けた取組みを推進し、取締役会に報告および提言をするものです。
ESG委員会では、拓和のESG経営を全社で横断的に推進するために、取締役会の監督の下、委員長(社長)が、社長室付3部署(事業推進本部・技術情報管理室・安全衛生推進室)、営業統括本部、技術統括本部、新技術開発センター、ISO事務局、総務部と連携し、ESGに関連する目標等を設定し、進捗状況をモニタリングする仕組みを作り、定期的に報告・評価を続けながら、ESG経営を継続していきます。