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Our Vision

拓和のビジョン

SECTION.1人と水の共生

人類が水のことを考えず、一方的に自分たちの生活の安定を優先する「利己の心」を持ち出してきた結果、それまでの人と水との共生関係のバランスは崩れてしまいました。このままではいつか人類はこの地球で生きていくことができなくなってしまうかもしれません。
この危機を乗り越え、人類の未来を拓くためには、まず私たちが一日も早くかつてのような水との穏やかな関係を再びつくり、水との共生を取り戻すべく、水に対する身勝手で利己的な態度を改めなくてはなりません。

失われてしまった
人と水が寄り添い合う世界

太古のアフリカで生まれた人類は、生きる糧を求め長い狩猟の旅に出ました。やがてたどり着いた大河のほとりで彼らは農耕を習得し、長い時間をかけ川との良好な関係を築き、川の水の恩恵を受けることで、豊かで安定した社会を育んできました。いにしえの人類は、水に寄り添い、水と共に生きる「共生の術」を持っていたのです。
水の恵みを得た人類は繁栄を続け、今ではその生活基盤も当初の小規模集落から大規模な町や都市へと変わりました。いま、私たち人類は、より豊かな生活を求め、食料生産にとどまらず、自らの利便と利益を満足させるべく利水技術を発展させ、さらなる富の収穫にまい進しています。
ここでいちど振り返ってみましょう。現代の私たちは、かつてのような水との良好な関係を保てているでしょうか?
農業革命、それに続く産業革命により水の産業利用が急増するにつれ、人類は徐々に水に対する配慮を忘れ、水と人との共生はいつしか人類の一方的な搾取へと変わってしまいました。
あくなき搾取により地球規模でバランスが崩れ始め、いま、水は人類の生活を脅かす凶暴さを増しつつあります。
これに対し、私たちは現在の豊かな生活を維持するため、治水技術を発展させ、水を抑えつけ支配しようとしています。
かつて人類繁栄の礎をなした人と水との関係は、大きく変質してしまいました。

失われしまった人と水が寄り添い合う世界
人類の利己的な振る舞いがもたらした危機

人類の利己的な
振る舞いがもたらした危機

ここで忘れてはならないのは「変わったのは私たちだ」ということです。水は太古からその振る舞いを変えてはいません。にもかかわらず人類は、農耕時代は土地を豊饒な農地にするために役立っていた洪水を、生活基盤が都市に変わった途端、「水の反逆」だと短絡的に受け止め、「水を制する」という支配的な態度で抑え込もうとしたのです。
人類が水のことを考えず、一方的に自分たちの生活の安定を優先する「利己の心」を持ち出してきた結果、それまでの人と水との共生関係のバランスは崩れてしまいました。
水はこれからもずっと私たちのそばにいてくれる。人と水とが共生できていた頃は、それがあたりまえでした。いつも私たちのそばに寄り添い、あたりまえにあった水。何を根拠にそう考えていたのか。都合の良いときだけ、親友のようなつもりでいたのでしょう。水はいつもそこにある。それがあたりまえだということに慣れてしまった私たちは、気付かぬうちに、だんだんと水に対する態度が横柄になっていきました。人と水との関係が崩れてしまった今、地球上の水は、かつては考えもしなかった危機的な状況を迎えています。
加速度的に干上がりつつある大河や湖沼、取り返しのつかないまでに汚染されてしまった海、終末的な破滅に向かってヒートアップする海水温度…このままではいつか人類はこの地球で生きていくことができなくなってしまうかもしれません。

もう一度
人と水との共生を取り戻すために

私たちの生活の基盤であり、最良のパートナーである水。しかし今、これまで述べてきたように、私たち自身の振る舞いによって地球上の水が危機に瀕しています。
この危機を乗り越え、人類の未来を拓くためには、まず私たちが一日も早くかつてのような水との穏やかな関係を再びつくり、水との共生を取り戻すべく、水に対する身勝手で利己的な態度を改めなくてはなりません。
水は私たち人類の家族や親友と同等な存在です。であれば大事な存在に寄り添い、「水が幸せである状態」とはどのような状態なのか、真剣に考え、もう一度水との付き合い方を見直す時が来ているのです。
これまでのように人類の都合のためにだけ水を利用したり、水を制御し、抑えつけたりして私たちの生活を維持することは、もはや不可能だということは明白です。私たちは一度原点に立ち戻り、利己的な慢心を捨て、かつて創始期の人類が抱いていたような、水への敬意と畏れと慈しむ心をもって水と向き合うべきではないでしょうか?
私たち拓和は、いにしえの人類が成し得ていた「人と水との共生」をもう一度取り戻すために、これまでに培ってきた技術を糧に、水を測り、水の特性を知ることで、「どうすることが水にとって最も幸せな状態なのか」を考え、私たち人類の振る舞いを変えるきっかけを創り出していきます。
目先の問題の解決策は普遍の解ではありません。水はその姿を時々刻々と変化させます。私たち人類はその時々の水の姿を正確に知り、瞬間瞬間の水の姿に合わせて臨機応変に振る舞いを変える「しなやかさ」を身につける必要があるのです。
拓和は、人類の利己的な慢心に水を従わせようとするのではなく、「利他の心」をもって水に寄り添うことで、人と水とが共生できる社会へ進化させるシステムを創ります。
拓和の技術を世界中に提供し、提供先の社会にこのシステムが実装されることで、人と水とが共生できる社会、すなわち持続可能な世界の実現を目指します。

もう一度人と水の共生を取り戻すために
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